主任やスタッフが自発的に質の高い看護の実現を目指して取り組める環境を作ることが私の仕事

小児病棟
NICU
師長 佐野夕子

私は、小児病棟とNICUの師長を兼務しています。私のマネジメントに対する基本的な考え方は、権限を委譲していくことです。どちらの部署に対しても同じようなスタンスで接しています。ただ、その中で主任やスタッフが行き詰まったり、手に負えないことに関しては私が引き受けるようにしています。今年度主任となった小児病棟の主任は、小児科が初めての経験であるため、覚えなくてはならないこともたくさんあり、チームリーダーやベテランが補佐しながら、一緒に考えて取り組んでいます。NICUにとって小児科は後方病床でもあり、それぞれの部署が連携を密にとることは新生児にとってとても大切なことです。そのため、私が担当している二つの部署のスタッフ同士が助け合い、通じ合う関係をしっかりと作っていきたいと思っています。それを実現するキーマンは、主任です。主任同士が日常から問題意識を共有し、それぞれの事情も理解し合えるようにコミュニケーションを取り、それぞれの部署が自発的に、より質の高い看護の実現を目指して取り組んでほしいと思っています。私は、主任たちに委譲したことに対して責任をしっかり担い、主任が前向きに仕事に取り組む環境を作れるようにしていきたいと考えています。

病院にとってプラスになれば、どんなに些細なことでも意見が出しあえる「年代別カンファレンス」

小児科を任されるようになって5年が経ちますが、最初は少し閉鎖的な印象を持ちました。どんな組織でもそうですが、どんなに優秀なスタッフが揃っていても、変化が少ないとどうしても慣れが生じ、せっかくの能力を持て余すことはよくあることだと思います。そこで、私は、何でも言い合えて、お互いを尊重し合える風土にしたいと考えました。まず、スタッフたちがしたいこと、改善したいことなどの意見が言いやすいようにしようとしました。そういう風土を徐々に作りながら、昨年から病棟カンファレンスとは別に「年代別カンファレンス」を始めました。若手会、中堅会、ベテラン会、異動1年目会、臨時職員会・・・と。その中で、リーダーを決めて、病棟にとってプラスになることを話してほしいということだけお願いしました。同じシチュエーションの仲間同士で、できるだけ話しやすい状況を作り、具体的な意見を吸い上げ、どんな小さな意見も漏れないようにと実施しました。議事録を出してもらい、そこから出た意見をリーダー会で討議しました。私や主任たちがマネジメントに活かしていくことで、自分たちの意見を大切にされているんだ、自分たちで職場をよくしていくんだという風通しのいい職場にしたいと考えています。今年度は「職場風土をよくするために自分たちにできること」をテーマに話しあってもらいました。それぞれの年代でとらえる視点が違っていたり、私との個人面接では出ないような具体的な意見が聞かれるようになりました。年2回開催していますが、どんな意見がでるのかとても楽しみにしています。

一人一役。チームに主体的に貢献する役割を持ち、それぞれの強みを活かせるせる環境を作りたい

今後、チャレンジしたいことは、やはり人材育成です。一人一役づくりから始めていきたいと思います。それは、主任、リーダーといった役割、委員会の委員という役割というものに就かない人にも役割をつくるということです。わかりやすく言うと、新人にも役割を作るということです。一人一役、必ずチームに主体的に貢献するものを持ち、能力を意識的に向上させる環境を作っていきたいと思います。その時に、大事にしたいのは、それぞれの強みや得意分野をさらに伸ばすという考え方です。一人ひとり丁寧に面談をして、課せられた役割に対してポジティブに取り組んでもらえるようにしたいと思います。今年度は、学生指導者の育成、小児に対する退院支援教育、主任候補育成に取り組みたいと思います。